神奈川県横浜市の赤レンガ倉庫そばにある海上保安資料館横浜館では、「北朝鮮工作船展示」を見学することができます。
実際に先日みなとみらいでショッピングをした際に訪問してみました。
今回は北朝鮮工作船展示のある海上保安資料館横浜館のアクセス方法や見どころ、所要時間などスポット情報を紹介します。
北朝鮮工作船展示とは?
北朝鮮工作船展示とは、横浜赤レンガ倉庫のすぐそばにある海上保安資料館横浜館で行っている展示です。
北朝鮮工作船事件の船が実際にそのまま展示されています。
北朝鮮工作船事件とは?という方に向けて簡単に紹介します。
北朝鮮工作船事件の概要
北朝鮮工作船展示を見学する前に、北朝鮮工作船事件の概要をおさえておきましょう。
北朝鮮工作船事件の概要については、海上保安庁のサイトに分かりやすく載っていたので引用させていただきます。
平成13年12月22日、海上保安庁は九州南西海域における不審船情報を防衛庁から入手し、直ちに巡視船・航空機を急行させ同船を捕捉すべく追尾を開始しました。同船は巡視船・航空機による度重なる停船命令を無視し、ジグザグ航行をするなどして逃走を続けたため、射撃警告の後、20ミリ機関砲による上空・海面への威嚇射撃及び威嚇のための船体射撃を行いました。しかしながら、同船は引き続き逃走し、巡視船に対し自動小銃、ロケットランチャーによる攻撃を行ったため、巡視船による正当防衛射撃を実施し、その後同船は自爆用爆発物によるものと思われる爆発を起こして沈没しました。その際、巡視船「あまみ」乗船の海上保安官3名が、約7~10日間の入院・加療を要する傷害を負いました。
海上保安庁では、事件発生後まもなく、第十管区海上保安本部(所在地:鹿児島県鹿児島市)及び鹿児島海上保安部に捜査本部を設置し、事件の全容解明に向けた捜査を開始しました。
北朝鮮工作船は自爆した後に沈没、遺体を発見、司法解剖の結果7名分の人種は朝鮮人または韓国人である可能性が極めて高いという鑑定結果が出ています。
北朝鮮工作船がEEZの境界を航行していた目的は、覚せい剤の密輸が濃厚で国内に協力者が存在している可能性があることが明らかになっています。
海上保安資料館横浜館の開館時間や休館日
北朝鮮工作船展示がある海上保安資料館横浜館の開館時間と休館日は以下の通りになります。
- 開館時間:10時~17時(最終受付は閉館30分前)
- 休館日:毎週月曜日
休館日は毎週月曜日ですが、月曜日が祝日の場合は開館し翌平日が休館日になります。
また、年末年始の12月29日~1月3日は休館日です。
海上保安資料館横浜館の見学料金
海上保安資料館横浜館の見学料金はなんと無料です。
無料で良いのかと思うほど立派な展示で、予備知識がなくても全く問題ないほど資料が充実しています。
事前予約なども必要ありません。
海上保安資料館横浜館へのアクセス方法
北朝鮮工作船展示のある海上保安資料館横浜館へのアクセス方法は以下の通りです。
- みなとみらい線「馬車道駅」から徒歩8分
- みなとみらい線「日本大通駅」から徒歩8分
- JR・市営地下鉄「桜木町駅」から徒歩17分
赤レンガ倉庫のある赤レンガパークと人気商業施設横浜マリンウォークが両隣にあります。
海上保安資料館横浜館の地図はこちら。
北朝鮮工作船展示の見どころや所要時間
ここからは北朝鮮工作船展示を見ることができる海上保安資料館横浜館の見どころや所要時間を紹介します。
回収した武器を見学
北朝鮮工作船展示では、北朝鮮工作船で実際に押収した武器を展示しています。
- ロケットランチャー
- 自動小銃
- 無反動砲
- 携帯型地対空ミサイル
- 手りゅう弾
政府関係機関で鑑定した結果いずれも殺傷能力がある武器で、自動小銃やロケットランチャーについては実際に発射使用した痕跡が認められています。
その他回収品の展示
その他の回収品として、北朝鮮の国民が着けているといわれる「金日成バッジ」や「党」に対する忠誠を意味するハングル文字が書かれた船体の一部と思われる木片などが展示されていました。
以下、北朝鮮工作船展示の回収物展示の一例です。
- 金日成バッジ
- 日本から北朝鮮に輸出された缶詰め
- 薬きょう
- 防寒ジャンパー
- ハングル表記のあるたばこ
- 北朝鮮製の菓子袋
- 英語ハングル語辞典
- GPSプロッター
- 腕時計
またハングル文字で自爆と書かれた自爆用スイッチも展示されていて、説明書きがあるのでわかりやすかったです。
「金日成バッジ」は見やすいように虫眼鏡が固定されていてじっくり見学することができます。
弾痕の残る船体を見学
展示してある北朝鮮工作船はもちろん実物です。
九州沖で実際に引き上げて鹿児島で陸揚げし、関東に移送してみなとみらいに展示してあります。
水中で動作する3機のスクリュープロペラも見ることができます。
自爆によってできたと考えられる破口など内部の様子もうかがえます。
また搭載されていた小型舟艇も見学できます。
船体には弾痕が生々しく残っていました。
階段をあがった部分から機関室があった場所などを確認することもできます。
当時の映像がスクリーンで放映されていて、銃撃戦の様子や自爆の瞬間など夫婦共に見入ってしまいました。
クチコミによると、海上保安官の方(引退した方?)が丁寧に説明してくれることもあるそうです。
所要時間と感想
出口付近には海上保安庁のグッズ売り場があり、ぬいぐるみやバッジ、衣類などが販売されていました。
カップルのデートスポットやファミリーのおでかけ先として大人気のみなとみらい地区の観光の中心となるエリアにあることに驚きました。
生まれてこの方日本の平穏な時代を生きている私の個人的な感想としては、最前線で国を守る活動してくださっている自衛官の方々への感謝を感じました。
なにを感じるかは人それぞれですが、こんなに資料が充実していて無料の施設はなかなかなく、事実ベースで淡々と説明展示がされているのでわかりやすくて良かったです!
北朝鮮工作船展示まとめ
神奈川県横浜市みなとみらいエリアにある北朝鮮工作船が展示してある資料館を紹介しました。
とてもおすすめの施設で無料で見学できるので、みなさんも赤レンガ倉庫へ遊びに行く際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。
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