鉄のモスクは、素材の大部分を鉄やアルミといった金属で作られているモスクです。
クアラルンプール中心部からはGrabでの行き方が便利であり、見学には30〜40分程度を要します。
外観と内部ともに近代的で洗練されたデザインとなっており、見学すると他のモスクとは一味違った楽しみがあります。
鉄のモスクの営業時間や行き方、見どころをくわしく解説します。
鉄のモスク(Masjid Tuanku Mizan Zainal Abidin)とは
鉄のモスクとは、プトラジャヤ湖の近くに位置するモスクです。
正式名称は、”Masjid Tuanku Mizan Zainal Abidin(トゥンク・ミザン・ザイナル・アビディンモスク)”です。
鉄のモスクがある場所はこちら。
最大の特徴は、全構造のうち7割が鉄やアルミといった金属で作られていることです。
正式名称が長すぎて覚えにくいことに加えて、外観および素材に鉄が使われていることから、鉄のモスクやアイアンモスク、シルバーモスクという愛称で呼ばれています。
2004年4月に着工、2009年8月に完成した新しいモスクであることも特徴的。
伝統的な見た目を思わせるピンクモスクと異なり、外観や内部の構造は非常にモダンなものとなっています。
鉄のモスクの営業時間
鉄のモスクには、原則として年中無休で入場できます。
営業時間(見学可能な時間帯)は以下のとおりです。※1
- 土曜日〜木曜日:10:00〜12:30、14:00〜16:00、17:00〜18:00
- 金曜日:15:00〜16:00、17:00〜18:00
1日5回のイスラム教徒による礼拝の時間帯は開放されていないため、その時間帯には訪れないように注意しましょう。
鉄のモスクの行き方・アクセス
鉄のモスクはプトラジャヤにあるため、行き方は概ねピンクモスクと同様です。
具体的には、「Grabで直接行く方法」と「電車やバスを乗り継いでいく方法」があります。
それぞれの行き方にメリットとデメリットがあるため、ご自身の旅行プランや好みに応じて行き方を選ぶことがおすすめです。
この章では、各行き方の詳細や所要時間、費用を解説します。
また、ピンクモスクから移動する方法もお伝えします。
Grab
鉄のモスクはプトラジャヤという郊外の都市にあるため、電車やバスを乗り継いでいく方法はやや面倒です。
そのため、基本的にはGrabで宿泊しているホテルから直接向かうのがおすすめです。
Grabとは、タクシーを配車できるアプリです。
行き先とピックアップ場所(乗車場所)を登録することで、簡単に目的地(鉄のモスク)まで向かえます。
所要時間は30〜50分、料金は30〜40RM(940円〜1,250円)ほどかかります(時間帯や交通状況などによって変動します)。
電車&バス
鉄のモスクに電車で向かう場合、「KLIA Transit」という空港とKL中心部(KL セントラル駅)を結ぶ電車に乗ります。
空港(KLIA駅)もしくはKLセントラル駅から電車に乗り、Putrajaya & Cyberjaya(プトラジャヤ&サイバージャヤ駅)で下車します。
次に、バスもしくはGrabで呼んだタクシーに乗り、鉄のモスクに移動します。
KLセントラル駅からプトラジャヤ&サイバージャヤ駅までの料金は、大人14RM(≒439円)、子供6.3RM(≒198円)です。※2
一方でKLIA駅からの料金は、大人9.4RM(≒295円)、子供4.2RM(≒132円)です。※2
プトラジャヤ&サイバージャヤ駅までは、約20分弱で到着します。※3
駅から鉄のモスクまでの移動(バスまたはGrab)にかかる費用はおよそ100円〜300円、移動時間は5〜10分弱です。
したがって、合計費用は400円〜800円/人、移動時間は30分程度です。
Grabで直接向かう行き方と比較して、費用を安く抑えられる点がメリットです。
ただし、慣れない国で電車やバスのチケット購入、乗り継ぎを行う必要がある上に、電車やバスが定刻通りに運行されない事態も想定されます。
スムーズに移動できないリスクがあるため、スケジュールの遅れを避けたい人はGrabを利用する方が良いでしょう。
ピンクモスクからの移動ではGrab一択
近くにあるピンクモスクを観光した後に、鉄のモスクを訪問する方も多いと思います(私が旅行した際もそうしました)。
ピンクモスクから鉄のモスクまでは、利便性の高さからGrabでの移動がおすすめです。
私が実際に移動した際の費用は7RM(約223円)、所要時間は10分弱でした。
※2 KLIA Transit – Train Timetable & Ticket Fares, TravelCards, Concession Fares
※3 KLIA Transit – JADUAL PERKHIDMATAN TREN TRAIN SERVICE SCHEDULE
ピンクモスク見学やクルージングも楽しみたい方には現地ツアーもおすすめ
鉄のモスクがあるプトラジャヤには、ピンクモスクやモロッカン・パビリオン、首相官邸など、魅力的な観光スポットがたくさんあります。
また、こうした観光スポットを船上から見学できるクルージングも観光客からの人気を集めています。
こうした観光スポットの見学やクルージングを同時に楽しみたい方には、現地のオプショナルツアーを利用するのもおすすめです。
ベルトラのプトラジャヤ半日ツアーには、車窓からの鉄のモスク見学に加えて、ピンクモスクや首相官邸の見学、モロッカン・パビリオン&ボタニカルガーデンの観光なども含まれています。
また、湖の上からピンクモスクをはじめとした観光スポットを眺められるクルージングも楽しめます。
また、クアラルンプール市内のホテルとプトラジャヤ間の送迎もついているため、ご自身で移動手段を確保する手間も省けます。
プトラジャヤの観光やアクティビティを最大限楽しみたい方は、オプショナルツアーを検討してみてはいかがでしょうか。
鉄のモスクに関する基本情報
鉄のモスクに関する入場料金や見学の所要時間、見学にあたっての注意点を解説します。
入場料金
ピンクモスクをはじめとした他のモスクと同様に、入場料は無料です。
見学後ガイドさんがお水のペットボトルをくれました。
見学の所要時間
鉄のモスクを見学する際には、概ね30〜40分程度の時間がかかります。
注意点
イスラム教の神聖な施設であるため、ピンクモスクと同様に露出の多い服装では見学できません。
女性の場合は、ローブやスカーフで肌や髪を隠している必要があります。
男性も、短パンなどで足を出している服装の場合、入場時に止められます。
ただし、入口のカウンターにて無料でローブやスカーフをレンタルできます。
そのため、事前にローブを購入する、露出度の低い服装で向かうなどの準備は不要です。
ちなみに、レンタルしたローブやスカーフは高級感のある紫色でした。
また、お祈りしているイスラム教徒の方もいるため、大声で騒ぐなどもマナー違反となるため控えましょう。
鉄のモスクの見どころ
鉄のモスクを見学してきたので、見どころとしておすすめのフォトスポットを紹介します。
鉄のモスクの入り口は1階の道路に面したところで警備員がいました。
メタリックで近代的な外観
まずは外観から。
正面から見ると、巨大な石の門とシルバーの建物がスタイリッシュでカッコいいいです。
横から見てみると、カーブしている鉄の装飾が目を引きます。
日光が当たっているアイアンモスクの外観は、シルバーを通り越して白く光り輝いて見えました。
入口の門と中庭
ガイドさんに案内されながら最初に訪れるのが中庭へと続く門です。
重厚感のある門を通ると、アラビア文字が彫られた鉄の柱を見ることができます。
門を抜けると広い中庭に着きます。
美しいメタリック調の建物を背景に、噴水と草木が織りなす美しい庭園が広がっています。
近代的な建物と自然の庭園のコントラストは、観光客の少なさと相まって美術作品のようでした。
モスク内部
鉄のモスクにおける最大の見どころは内部です。
中に入ると、近代的で開放感のある空間が広がります。
ヤシの木をモチーフにデザインされた柱や、一面に散りばめられた銀色の装飾などがあるおかげで、単調さや無機質さは感じず、洗練された印象を受けました。
天井に目を向けるとメタリックなドームを見れます。
一面銀色であることやアラビア文字が書かれた複雑なデザインにより、他のモスクにはあまりなかった「カッコ良さ」を感じました。
モスクを囲むプールも特徴的
鉄のモスクならではの特徴としてプールを挙げられます。
モスク内部ではお祈りする場所を囲むように、水が入ったプールが張り巡らされています。
プールを通って外から吹き抜ける風のおかげで、エアコンがないにもかかわらず、あまり暑苦しさを感じずに見学できます。
開放的な構造やメタリック調の装飾、それを取り囲むプールが一面に広がる光景は、ピンクモスクとは違った良さを感じられるでしょう。
鉄のモスクに関する観光まとめ
鉄のモスクは日本人にあまり馴染みがないものの、実際に見学してみると見どころがたくさんありました。
伝統的なモスクと異なる装飾や建築様式が多いため、他のモスクとは違った楽しみがあります。
ピンクモスク見学やクルージングなどを予定している方は、ぜひ鉄のモスクも訪れてみてください。
ピンクモスク(プトラモスク)は、外部・内部ともに一面がピンク色の幻想的な観光スポットです。最寄駅から離れた場所にあるため、行き方はGrabまたはオプショナルツアーの利用がおすすめです。実際に観光した時の体験をもとに、ピンクモスクの行き方や営[…]