マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)は、土曜日〜木曜日における祈りの時間以外であれば見学可能です。LRTのマスジット・ジャメ駅から徒歩1〜2分の好立地であるため、電車での行き方が便利です。マスジット・ジャメ見学の所要時間や入場料金、見どころをくわしく解説します。
マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)とは
マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)は、1909年に建てられたクアラルンプール最古と言われるモスクです。
イギリス人の建築家ハボックによって設計され、「イスラムのムーア様式」と「インドのムガール様式」が融合していることで有名です。
赤レンガの壁と白い大理石が組み合わさったマスジット・ジャメの外観は、シンプルながらも美術品のような美しさを感じさせます。
なおマスジット・ジャメは、ゴンバック側とクラン川が合流する地点にあり、この場所はクアラルンプール(マレー語で「泥が合流する地点」)という地名の由来にもなっています。
いわばクアラルンプール発祥の地にあることもあり、マスジット・ネガラ(国立モスク)ができあがるまでは、KL市内における祈りの中心地として役割を果たしていました。
その役割を国立モスクに譲った今でも、100年以上の歴史を有するマスジット・ジャメには多くの信徒が訪れています。
マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)の基本情報
マスジット・ジャメを見学する際に知っておくべき情報として、営業時間や入場料金、見学の所要時間、服装・マナー、トイレの有無を解説します。
営業時間(見学可能時間)
以下の時間帯に見学可能です。
※変更される可能性があるため、かならず最新情報をご確認ください。
金曜日も見学可能という口コミもありますが、信徒以外は入場不可との情報もあります。
可能な限り確実に入場したい方は、金曜日は避けた方が良いでしょう。
ちなみに、私が木曜日の10:00過ぎに訪れた際には、問題なく入場して見学できました(2023年10月訪問)。
入場料金
他のモスクと同様に無料です。
見学の所要時間
小さいモスクですので、15〜30分ほどで見学できます。
服装・マナー
他のモスク同様、女性は肌と髪を露出した服装では入場できません。
また、男性もハーフパンツなどで肌が出ている場合の入場は認められません。
露出している服装で訪れる場合には、入口付近のカウンターにて無料でローブやスカーフをレンタルできます。
レンタルしたローブやスカーフを着用することで、問題なく見学できますのでご安心ください。
ただし、他人が着用したローブやスカーフであるため、汗臭さや汚れが気になる可能性もあります。
どうしても気になる方は、あらかじめ露出度の低い服装で訪問するのがおすすめです。
また、モスク内部は祈りの場所となっているため、大声でおしゃべりする、走るなどの行為は控える必要があります。
トイレの有無
マスジット・ジャメの敷地内に、無料で利用できるトイレがあります。
トイレは以下の建物にありました。
ただし日本とは違い、あまり綺麗ではないので注意が必要です。
マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)への行き方・アクセス
マスジット・ジャメへの行き方は、主に以下の3つです。
- 電車
- Grabやバス
- オプショナルツアー
LRTの駅が徒歩圏内にある場所から向かう場合には、電車での移動がおすすめです。
一方で、駅が最寄りにない場合には、Grabやバスの利用が便利です。
また、
基本的には電車でOK
LRTアンパン線・クラナ・ジャヤ線のマスジット・ジャメ(Masjid Jamek)駅から徒歩1〜2分の場所にあります。
所在地の地図はこちら。
クアラルンプール中心部のホテルに宿泊している方であれば、概ね乗り換えなしで簡単にマスジット・ジャメまで行けるでしょう。
- KL Sentral(KLセントラル駅):片道1.6リンギット(約52円)
- Pasar Seni(パサール・スニ駅):片道1.1リンギット(約35円)
- KLCC駅:片道1.8リンギット(約58円)
- Kampung Baru(カンポン・バル駅):片道1.5リンギット(約48円)
- Plaza Rakyat(プラザ・ラッヤット駅):片道1.1リンギット(約35円)
基本的に5〜15分程度の間隔で運行されているため、スケジュールに余裕がない方でも安心です。
また、各駅からの料金も100円未満と非常に安いです。※2
とてもアクセスしやすい場所にあるため、KL中心部からマスジット・ジャメに向かう場合には、基本的に電車で問題ないでしょう。
料金や運行間隔は変わる可能性があるため、かならず公式サイトで都度ご確認してください。
出発地点によってはGrabやバスの利用もアリ
出発地点によっては、Grab(配車アプリ)やバスの利用も選択肢になり得ます。
たとえば、以下の場合にはGrabやバスの利用がおすすめです。
- 宿泊しているホテルからLRTの駅が遠い
- ピンクモスクやバトゥ洞窟などの観光後に向かう
Grabは電車と比べて費用がかかるものの、出発地点と目的地を入力するだけで、簡単に目的地(マスジット・ジャメ)まで向かえます。
バスに関しては、市内を無料で循環している「Go KLバス」 の利用が便利です。
5〜15分間隔で運行されているため、市内中心部の観光スポット巡りに面利です。
ただし、現地の人で混雑することが予想されます。
利用を検討している方は、Go KLバスの路線図もご確認ください。
市内の観光スポットを一挙に巡りたい方にはツアーもおすすめ
ムルデカ広場やスリ・マハマリアマン寺院などの中心部にある観光スポットを一挙に巡りたい方には、現地集合のオプショナルツアーもおすすめです。
オプショナルツアーでは、日本語ガイドによる案内で歩きながらマスジット・ジャメを含む主要観光スポットを巡ります。
現地の地理に詳しいガイドがついているため、道に迷わずに効率的に観光を楽しめます。
また、マレーシアの歴史やイスラム教やキリスト教の文化などの説明をしてもらえる点も嬉しいポイント。
自力で観光する場合とは異なり、各観光スポットについてより深く理解することができます。
※1 MyRapid – Rapid KL – LRT Info
※2 MyRapid – Rail Integrated Fare Table and Calculator
マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)の見どころ
マスジット・ジャメを観光してきたので、特に見どころだと思ったスポットを紹介します。
外観
まずは、ローブのレンタルカウンターから数歩歩いた先にある場所です。
レンガと純白の大理石によるコントラストが非常に美しいです。
マスジット・ジャメ最大の見どころは真正面のこの場所です。
イスラム調の意匠が施された噴水や、ミナレット、白い玉ねぎ形のドームなど、目に入るすべてがおしゃれなフォトスポットです。
正面の広場から目を下に向けると、水が流れているタイルがあります。
褐色のレンガや純白の大理石とうってかわって、鮮やかな青色のタイルとなっています。
花柄のデザインが非常に可愛らしいです。
内部へと続く入口に歩いていくと、星型の噴水があります。
純白の大理石とビビットブルーのタイルで作られている噴水は、芸術作品のような美しさでした。
モスク内部
モスク内部には、シンプルで開放感のある空間が広がっています。
窓のようなデザインになっている白い柱は、SNS映えする写真を撮るのにおすすめです。
他のモスクと比べて内部は狭いものの、吹き抜けになっていることや白を基調としていることから、快適な印象を受けました。
渡り廊下のようになっているスポット(下記写真)もフォトジェニックです。
青い空と褐色と白のモスク、背後にあるヤシの木が織りなす光景は、日常の喧騒を忘れさせてくれます。
奥に進むと、こぢんまりとした礼拝堂のようになっています。
イスラム教の聖典であるコーランなどが置かれていました。
洗い場
外部には、イスラム教徒がお祈りの前に体を清める場所(下記写真)もあります。
黄緑色のタイルが可愛らしいです。
The River of Lifeからの光景も必見
前述のとおり、マスジット・ジャメは2つある川の合流地点に位置しています。
この場所はThe River of Lifeと呼ばれており、クアラルンプールを象徴する観光スポットとして旅行客から人気です。
少し歩いた場所にある橋の上からは、The River of Lifeとその背後に佇むマスジット・ジャメを眺めることができます。
いかにも「クアラルンプールに来た」という写真を撮影できるので、少し歩きますがぜひチャレンジしてみてください!
マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)まとめ
イスラムとインドの建築様式が組み合わさったマスジット・ジャメは、赤レンガと純白の大理石によるコントラストが美術品のように美しいモスクです。
また、一昔前は市内における主要な祈りの場であったことや、クアラルンプールという名前の由来になった場所に佇んでいることもあり、市内観光では欠かせないスポットです。
アクセスしやすい場所にあるため、ぜひクアラルンプール観光の際には見学してみてください。
ムルデカ広場は、1957年にマレーシアがイギリスからの独立を宣言した広場です。100mに及ぶフラッグポールに掲げられた国旗や広大な芝生が見所です。周辺には、スルタン・アブドゥル・サマド・ビルやマスジット・ジャメなどの観光スポットがあります。[…]